白蓮華堂からのお知らせ

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  • 2020.05.31

    YouTube配信記念「一口説法」第五弾

    「悲しみを知らない者は、真実に人生を知る者ではない。涙なくしては、感じられぬ世界があるからである。」

    という金子大栄先生の言葉は、幸も不幸もいいことも悪いことも、私共の人生の上において起こるすべてのものごとは、何一つ無駄なものはない。

    楽しみは楽しみの中で、悲しみは悲しみの中で、感じさせていたゞける無限の人生の味合いが展開することを教えていられます。

    自分が病気にかかり、病の床に伏すということは、確かに不幸なことでしょう。熱もあり、痛みもあり、死の恐怖におののくかも知れません。

    しかし、病気にかかったという事実が避けられないものであり、またそれは、誰にも替ってもらえないもので、私一人がその病苦を受けて耐えていかねばならないとすれば、その病の苦しみの中からのみ始めて気づかせて頂く世界を感じさせて頂かなければなりません。

    「一度も病気の経験をした事がない、健康そのものの人のそばにいると、心にトゲがささる思いがする。人の心を思いやる優しさがない。」といった人があります。

    愛といいますと他人に対する愛ということとは別に、自分に対する愛、私自身に対する愛ということがあります。

    あなたは、人生の風や雨に耐え抜いて、生きている私自身の生命に対する思いやりや、優しさ、自分へのいたわりという事を経験したことがありますか。

    あなたは、自分が、生きているのだと思ってはいませんか。自分の生命は自分の勝手にできる。と、仏様からいたゞいたこの生命を、「わたくし」してはいませんか。

    仏様からいたゞいたこの生命は、私の思いや、私の苦楽の感覚や、人生の大きな壁につき当った時の私の絶望感とは関係なく、私の身体や心をつらぬいて息ぶいて呼吸しているのであります。

    ひたすら、けなげに生きている私の生命を私自身の手で「有難う、ご苦労さまです。」と拝んではみませんか。

    私の生命の上に仏様の大生命を感じさせていたゞきましょう。

0120-517-177